こんにちは、マサヒロです。
シンガポール生活3年目、2014年にフィリピン半年留学→タイのバンコクで日系企業就職→シンガポールの外資に転職、という経緯で、もう4年以上ほぼ日本国外で生きてます。
最近昇進もしたので、とりあえず、海外就職の失敗例ではないつもりでいます。
しかし、セブ留学中からタイでの生活中、シンガポール生活中で、一大決心して東南アジアに越してきたにもかかわらず、短期間で帰国してしまった人を少なからず見てきました。
今回は、
- アジアでの海外就職を考えているけど、失敗しないか心配
- 海外で生活してみたいけど、自分に適性があるか、続けられるか分からない
- どんな人が海外就職に向いてるの?
といった疑問に、僕の知っている範囲でお答えしていきます。
※普段は良い面を比較的前に出してますか、今回は大部分ネガティブな話です
海外就職の試金石にもなるフィリピン留学 - せめて現地に行って適応力をチェックしよう
僕のセブ留学期間は六ヶ月でした。
元の英語力が低すぎたので、最低限海外で生きていけるようになるためには、これくらい期間が必要だったというのもありますが、もう一点、日本国外で生きていけるかの適応力をテストするという意図もありました。
具体的には下記のページのような項目のチェックです。
こんな人は外国に行かない方がいい人~留学、海外就職、ワーキングホリデー、海外インターンシップを考えている人に読んでほしい~
考えてみてください。いくら苦手な英語の勉強に追われるとはいっても、3食や治安の心配をする必要がなく、掃除洗濯も代行してもらえて、日本語で会話したくなったらいくらでも周囲に日本人がいるような、過保護と言っても良いような環境です。そこで深刻なホームシックに襲われたり、頻繁に体調を崩すような人が1人で長期間見知らぬ土地で生きていけると思いますか?
実際、留学中同室になった人の中には、3日で「自分にはとても無理」といって急遽帰国してしまった人もいました。
生存者バイアスのかかった情報だけで夢を見ないでください。
適応できない人には、本当に無理なので、留学しないまでも、せめて週末に目的地を旅行してみて自分の適応力をテストしてみてください。バンコクやシンガポールなら東京から6〜7時間のフライトで着けます。
ちなみに、最低限の英語力があって、フィリピンで半年問題なく過ごせるなら、バンコクやシンガポールの生活環境への適応は楽勝です(※仕事が上手くいくかは別問題)。
健康管理ができないと厳しい、身体が丈夫で健康管理できるならむしろ快適
一に健康、二に健康、三四がなくて五に健康。
海外で就職した場合、当たり前ですが、日本にいた頃ほどの充実した医療保険は期待できません(※駐在員除く)。また、東南アジアなら日本食の調達は比較的容易ですが、それでも割高になるため現地の食生活にある程度は適応する必要があります。フィリピンやタイの場合、水道水は飲まないほうが賢明です。
確かにバンコクやホーチミンで就職すれば生活水準は日本にいた頃より上がることが多いですし、シンガポールなら生活水準は...でも清潔さと治安の良さは際立っています。
それでも、健康管理ができない人、持病のある人、そもそも身体が弱い人の場合、いざという時のリスクが日本にいる時よりも飛躍的に上がるということは肝に命じておきましょう。
具体的には、毎日最低6時間は寝て、毎日運動(ポケモンGOとか筋トレとか)して、健康的な食生活を心がけましょう。
反対に、身体が丈夫で、健康管理が習慣化しているような人には東南アジアはむしろ快適だと思っています。
だって、花粉症ないし、一年中夏だから冬の寒さとも無縁だし、長時間通勤やら長時間残業とかないし。。
人間関係 - エビデンスのあるツールで自分の性格を見直そう
はい、どこまでも社会的な生物であるヒトは、たとえ何処に住んでどんな仕事をしていても人間関係を完全に無視することは叶いません。
アジア就職に関して、僕の知る範囲でなんとか上手くいっているタイプは
- 語学力も社交性もあり、すぐに現地でも友人をつくれるタイプ
- そもそも多くのコミュニケーションを必要としない性格(学者・オタク)タイプ
の2つです。
コミュニケーションは食べ物と似ています。食べなくて生きられる人間はいませんが、どれくらい食事が必要かは、体型や性別、年齢や体質により大きな個人差があります。
1のタイプは比較的多くのコミュニケーションを必要とする代わりに、それを理想的な形で充足させられるタイプです。日本でも問題なく生きていけるだろうに。。
2は、内向型の人ですね。そもそもそんなに多くのコミュニケーションを必要としていなくて、1人の時間も大切な人。会社の仕事上のコミュニケーション+αで充足できてしまうタイプ。僕はこちらです。むしろ、1人の時間が確保できないとストレスで発狂しそうになります。
どっちつかずで、たくさんコミュニケーションをとりたい寂しがりやなのに語学力や社交性が今一つだったりすると、精神衛生を保つのが徐々に困難になっていくかもしれません。
現地人/日本人問わず日本国外だと仲良くなっても大半は一年以内に辞めてしまうので、どっちにも分類できないタイプだとこの組織の新陳代謝の速度に適応が難しいと思っています。
自分の性格について見直してみたい方には、下記の記事で紹介しているようなきちんと科学的な裏付けのある性格分析を利用してみることをおすすめします。
ちなみに、上記3つのツールを利用した際の僕の性格分析結果は
- MBTI → INTJ型(全性格類型中最も際立った独立独行型)
- Strength Finder → 収集心/最上志向/分析思考/規律性/目標思考(対人関係の強みゼロ)
- VIA → 向学心/誠実さ/知的柔軟性/自律心/希望(誠実と言われても。。)
といった感じで、これまでの話の裏付けにちゃんとなってますね(何故か少し哀しいですが)。
まあ、それでも人間である以上、最低限のコミュニケーションは必要なので、日本の漫画アニメが人気だったりするのには助かってます、本当に。ありがとうクールジャパン。
語学力も必要条件
これも健康と同様、十分条件ではなく必要条件ですが、最低限英語できないと、正直無理です。特にシンガポールや香港は。。
同僚から聞いた話になってしまいますが、僕が今の会社に入社する少し前に、別の女性が日本人枠で入社していたそうです。英語ができなすぎて即日帰国したそうです。
どうしてそれでシンガポールのビザが降りたのかは未だに謎ですが。。
具体的に各国でどれくらいの英語力が必要かは↓の記事をご参照ください。タイやベトナムでもせめてTOEIC600点は欲しい。。
なんとかクビは免れているけど、まだまだ語学力に自信がないという人(僕も含めて)は、コツコツ勉強を継続しましょう。
どうしても疲れてしまったらリトル・チャロでも読んで元気を出しましょう。
英語の勉強すらする気がおきなくなったら漫画でも読むとか。。
完全に余談ですが、語学力ゼロでも海外就職自体は可能です。象徴的なのがバンコクのコールセンターで、下記の書籍を読むとその実態がよくわかります。本人が納得していて幸せなら外野からつべこべいうことはありませんが、「海外就職」という言葉から連想されるポジティブな要素とは全く無縁な世界になります。
うっかり直視できない将来への不安
健康で、語学力があり、社交的で、仕事ができる人であっても、帰る時は帰ります。というか、大部分が帰ります。
ところが、日々の生活では、職場では駐在に指示された翻訳や雑用をして、家に帰ると他人とルームシェア(フラットシェア)で完全なプライバシーがなく、日本人独身男女が女性に偏っていることからパートナーを作るにも苦労し、永住権のハードルがあがっていることから就労ビザ更新に冷や冷やするのが、シンガポールでの現実です。年金も大半は納めておらず、日本のセーフティネットを自分で捨てた結果とはいえ、滞在国の社会保障からも漏れています。将来をうっかり直視すると、不安は底知れぬものがあります。
高揚感をぶち壊して、現実に連れ戻す質問が「駐在ですか?」なのです。このギャップの深さゆえ、傷つき方も大きいのです。
強く生きてください
※上記「今日もシンガポールまみれ」リンク先記事より引用
この現実を受け止められない人は、最初からしないか、撤退戦略を準備した上で若い内にチャレンジしまうしょう。
僕ですか?日本での生活に絶望しきっていたので、この程度の指摘は痛くも痒くもありません。現実的な選択肢の一つとして、デメリットを承知の上で、当時の日本での生活よりマシだと判断したから、フィリピンに向かったのであって、何か夢見て来たわけではないです。
まとめ
- いきなり海外で就労するのはやめよう。留学や旅行で自分の適応力をチェックしよう
- 身体が弱い人、体調管理ができない人に海外就職はリスクが大きすぎる
- エビデンスのあるツールで自分の性格を見直してみよう(特に人間関係)
- 語学力がないと正直無理。諦めて勉強しよう
- 海外での就労後の将来に想定される事態を予め知った上で、それでも海外就職したいか考えてみよう
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