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あまりの凄絶さに冒頭10分で気が遠くなる映画 - プレシャス

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こんにちは、マサヒロです。

今月頭の帰省からシンガポールに戻るフライトの中でiPadで観ていたこちらの映画が衝撃的だったので紹介。

舞台は1979年のニューヨーク、ハーレム地区。

物語は16歳の主人公プレシャスが、学校での数学の授業中に校長に呼び出され、妊娠を理由に退学処分を言い渡されるところから始まります。これだけでも16歳の少女には十分な苦境ですが、開始わずか10分の内に、次々と彼女を取り巻く凄絶な事実と、彼女の絶望の底知れない深さが明かされていきます。

  • 妊娠はこれで二度目であり、一人目の子はダウン症であること
  • 母親と二人暮らしだが、生活保護を受ける貧しい生活であること
  • 失踪中の実の父親が、彼女の子供たちの父親であること
  • 母親は彼女を奴隷のように扱い、罵詈雑言と暴力が日常であること
  • 文字の読み書きができないこと
  • 極度の肥満体型で、お世辞にも容姿に恵まれているとは言い難いこと

(そして、終盤には追い打ちのように、文字通り致命的な運命も明かされます)

冒頭10分でこの凄絶さ。観ていて気が遠くなりました。けれど、原作者であるサファイヤや監督であるリー・ダニエルズにとっては、これは良く見知った世界。

これほどの絶望的な状況です。ことあるごとに彼女の心はきらびやかな妄想の世界に逃避します。字が読めないので教室でも一番うしろの席で何もできず、本を読んで自ら学ぶこともできず、あまりの悲惨さに現実を直視できない彼女。それゆえに、輝かしい妄想とのギャップがあまりに痛々しい。。

描かれているのは、作り物の悲劇でもなく、無理矢理な良い話でもなく、リアルで手のつけようのない掛け値なしの絶望 。

そんな底無しの絶望の中でも代替学校の存在を知って興味を持つプレシャス。

泣きながらも、読み書きを必死に覚えて、成長していく日々。

優しさを学び、人間性を取り戻していく姿。

二人目の子どもを生み、一人目のダウン症の子とも一緒に生きてこうとする意志。

もし、これと同じだけの、いえ、この10分の1でも悲惨な状況に陥った時に、僕ならどうするだろう、生きていくことに耐えられるだろうか、と考えてしまいました。

読み書きを学び、第二子を出産し、何とか生き抜いてきたその先にも、更なる絶望が待っていることが終盤で明かされます。それでも、前を向いて進んでいこうとする姿にはとても強い力が感じられて、容姿に関わりなく非常に魅力的に見えました。

僕の場合、日本での標準的な生き方から大きくハズレた人生を歩んでいるので、時に迷うこともあるけれど、彼女の境遇と比べた時に、どれだけ希望に満ち溢れていることか。健康で、大学教育まで無事に受けられてきており、きちんとした給与の仕事があり、少ないけれど友人もいて。

この先どんな人生になるとしても、彼女のように強くありたいな、と思わせてくれる作品でした。

原作はこちら

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