こんにちは、マサヒロです。
シンガポール生活3年目に突入しました。
- シンガポールに年金制度ってあるの?
- シンガポールのCPFって何?
といった疑問に今回は答えていきたいと思います。
目次
CPFとは
シンガポールにも日本同様公的年金CPF(Central Provident Fund)が存在します。
国民と永住者は強制加入で、僕のような永住権を持たない外国人は現状加入できません。(そして、日本人が永住権を取得するのは困難です。)
CPFには多くの機能があるのですが、大きな特徴としては下記の2点があげられます。
- 本人と雇用主両者からの強制貯蓄
- 住宅購入等、医療、年金の3口座に別れている
若い時から雇用主分も含めると収入の約3分の1をCPFに回さなければないないので、シンガポールは税金が非常に安い国であるにもかかわらず、会社の同僚達は公的負担が小さいとは感じていない様子です。
メリット
このCPF、収入の3分の1を回さなければならないのは、もちろん決して楽ではないでしょうが、個人的には非常にうらやましく感じています。なぜなら
- そこそこ高い金利
- 元本保証
- (当然かれしれませんが)複利運用
という条件の揃った金融商品だからです。
日本の厚生年金は、確実に大きな世代間格差が発生し、若年層が致命的に損失を被る悪質な金融商品でしかありませんが、シンガポールのCPFでそんなことは起きません。
用途に制限はあるものの、自分で積み立てた金額が元本保証され、複利で増えていき、ちゃんと自分のために使えるのです。シンガポールでも少子高齢化が深刻な社会問題になっていますが(日本はもっと酷い状態ですが..)、CPFはその構造上、若年層だから大きく損失を被る、なんて理不尽なことが起きないのです。
しかも、金利は2.5〜5%にもなります。これはインフレ率を考慮しても極めて魅力的な数字です。
少なくとも僕は、元本保証でこれより優れた金融商品を知りません。
デメリット
CPFの用途に制限があり、その一つが住宅購入です。このように自国内で不動産(ほとんどの場合、公営住宅HDB)を購入するよう誘導されています。
その結果シンガポール国民および永住者の持ち家率は9割を超え、日本のそれと比較しても際立って大きくなっています。
シンガポールではまだまだ不動産神話が根強く、実際、たいていは購入金額よりも高い価格で中古住宅を転売できるのが常識です。買った瞬間に2割価値が落ちる日本とは大違いですね。。
そのため、シンガポールの知人からこのCPF用途制限に関する不満はあまり聞いたことがないのですが、外国人の身としては、もし自分も加入できるなら、その制限はなくしてほしいな、と感じてしまいます。
あと、毎月収入の3分の1っていうのはやはり結構な負担ですよね。。日本の厚生年金と比べると極めて優秀なのでやはりうやらましいですが。
まとめ
- シンガポールにも公的年金CPFがある
- CPFは元本保証の非常に優れた金融商品
- 現状では永住権を持たない外国人は利用できない
- CPFの用途には制限がある
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CPFについてより詳しく知りたい方は、当ブログではありませんが、実際のCPFのページ(※英語)や下記うにうに氏の検証記事がオススメです。
外国の制度や文化を観察して比較するのはやはり楽しいです。
シンガポールについては下記過去記事も併せてお読みいただけると幸いです。
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